ニセ科学だらけの桃太郎
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんがディプロマミルへ学位を買いに、おばあさんがEM団子*1を投入されて無駄にBODが上昇した川へ洗濯に行くと、川上から大きな桃がルイセンコルイセンコと流れてきました。
「あれまあ、大きな桃だこと。きっと完全無農薬の奇跡の*2桃に違いない。」
家に持ち帰って桃を割ってみると、桃の中からインナーチャイルドが生まれてきました。
「桃から生まれたから、名前は桃太郎にしましょう」
シュタイナー教育*3を受けて、すくすくと育った桃太郎は、ある日おじいさんとおばあさんに言いました。
「おじいさん、おばあさん。僕は鬼ヶ島へ鬼退治に行ってきます」
桃太郎が鬼ヶ島ヘ向かっていると、向こうから犬が江戸しぐさ*4に倣って道の隅を歩いてやってきました。
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「桃太郎さん桃太郎さん、狂犬病ワクチン、ひとつ私にくださいな」
桃太郎はワクチンの代わりに副作用の心配のないホメオパシーのレメディを与え*5、犬を家来にしました。
桃太郎は、続いて猿に出会いました。猿は誰に教えられるでもなくレメディをリクエストしてきました。
「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたホメオパシック・レメディ、ひとつ私にくださいな」
百匹目の猿*6を家来にした桃太郎は、続いて朝日新聞Webronzaのホメオパシー肯定キジ*7に出会いました。
「桃太郎さん桃太郎さん、スイスでは牛にも使われるホメオパシック・レメディ、ひとつ私にくださいな。」
犬と猿とキジを家来にした桃太郎が鬼ヶ島ヘ着くと、そこでは鬼達がニセ科学批判の真っ最中。桃太郎は鬼達に向かって言いました。
「ガリレオが天動説を唱えた時もそう言われたんだ!」*8
いっせいに鬼達に跳びかかりました。
イヌは鬼に噛みつき、西洋医学は万能じゃないんですよ!
サルは鬼をひっかき、悪魔の証明を要求!
キジは鬼の目をつつき、後釣り宣言!
早く帰りたいです。帰っても仕事ですが(T_T)。個人的には落とす選択肢はあったかと。でも、多様な議論の場かつ「釣れたら」との邪念も。反論は大歓迎です。 @synodos //こんな文章を落とせないで、本気で社会変えるとか考えてるの?//「中の人」も、クリスマスイヴにお仕事なのね。
— webronza (@webronza) 2010, 12月 24
「あはは、私の腹筋は限界だ、許してくれえ」
こうして桃太郎達は鬼を科学教信者*9と決めつけ、幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
(元ネタ: クソリプだらけの桃太郎 - ナナオクプリーズ )
*1:泥のEM団子は環境を汚染するゴミ? 海や川の水質浄化、生態系復元のウソ | ビジネスジャーナル
ルイセンコ論争 - Wikipedia
*2:「奇跡のリンゴ」という幻想 −安物の感動はいらない− - バッタもん日記
*4:偽史・大型お笑いトンデモ「江戸しぐさ」 - NAVER まとめ
*7:朝日新聞WEBRONZAの記事で紹介されたホメオパシーでADHDが顕著に改善したとする二重盲検の話は本当か? - Not so open-minded that our brains drop out.
*8:ホメオパシー支持者は『天動説を唱えたガリレオ』だッ(キリッ - Not so open-minded that our brains drop out.